バロック・オーボエの音域、構造など

バロック・オーボエの音域、構造など

音域は中央ハから2オクターブ上の二まで約2オクターブあるが、モデルやリードによってより高音を出せる。
バロック・オーボエの主な構造上の特徴は以下の通りである。
リードの差し込み口が逆円錐形をしている。
下管からベルへの内径が段差を経て広がっている。
内径はモダン式よりも太い。
キーは2から3個(変ホ音のために2個のキーが本体の左右に付いているものもある)。
指穴が管体に対して直角でなく角度をもって開けられている。
指穴にダブルホールが用いられている。
ベルのリムが内径に飛び出している。
現代のオーボエでは用いられないが、ベルに柔らかい紙や布、羊毛等を詰め、音量をミュートして演奏する方法がある。

バロック・オーボエのリード

バロック・オーボエのリード

当時、リードは楽器を製作する工房に注文されていたケースもある。
現代のバロック・オーボエ奏者はモダン・オーボエやイングリッシュホルンのリード用チューブをつなげたり、真鍮板から切り出して自作したりしている。
モデルによって合うリードのサイズがかなり異なり、チューブの長さもスクレープのタイプもそれぞれである。
古楽器特有のクロス・フィンガリングのため、比較的広い幅のリードを用いる。
楽器への差し込みは糸を巻いて調整する。

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